行政書士試験は毎年11月の第二日曜日に実施され、翌年1月末ごろに合格発表です。合格率は例年0%前後。10人に一人しか合格できません。
そんな難関試験である行政書士ですが、合格を勝ち取るには通信講座を利用するのが一般的です。もっとも、一口に行政書士の通信講座と言っても、受験者数が多い分通信講座の数も多いです。その中から自分にあった講座を選ぶとなると…初心者だと簡単ではありません。
どうせなら選択は失敗はしたくありませんよね?自分に合った通信湖座を選びたい。そこで、行政書士通信講座を選ぶ際のポイントを法律資格受験生の経験がある管理人が解説してみます。
通信講座は独学に比べ短期合格できる
「そもそも講座いるの?」問題。独学で合格できるのなら独学でもいいよね?となりますし、そうじゃなければ講座の選び方が論点になる。
結論から言えば、資格予備校は必ずしも必要というわけでもなく、独学で合格は可能な資格もあります。予備校必須な資格はともかく、独学でも合格可な資格試験であえて利用するメリットは、合格までの期間と合格率に尽きると思います。
良い例えかどうか、運転免許って教習所通わずとも取得可能です。自分で筆記と実地勉強して試験場で合格すればいいのです。でも教習所いった方が短期で取れますよね。お金はかかるけどこっちの方が確実です。これと一緒の気がします。
独学は通信講座の勉強時間の倍
例えばです。行政書士の合格までに必要な勉強時間、一般的に800~1000時間程度らしいですが、私は最低1000通常1500時間は必要だと思います。
1500時間って1日3時間毎日勉強して500日。結構きついです。他方、独学をベースに考えれば通信講座だと初心者で500~800時間でも可能だと思います。1日3時間勉強で1年かかりません。
当たり前ですが、素人が手探りで市販テキスト読みこんで勉強していくのと、行政書士を知り尽くしたプロの講師に法律を教わり解答テクニックや注意点を伝授され、重要問題をそうでない問題の取捨選択しながら効率的な勉強するのでは雲泥の差なのです。
独学 | 通信講座 | |
---|---|---|
勉強時間 | 1000~1500時間 | 500~800時間 |
合格までの期間 | 12~18か月 | 6~9か月 |
通信講座だと一発合格も可能
上記表をご覧になっていただければお分かりだと思いますが、独学だと一発合格はちょっと厳しいかな?
でも通信講座であればそれも可能になってきます。実際、合格者の声には初学者の一発合格者もチラホラ。予備校によっては、令和4年度合格実績として一発合格者200名以上勉強1年以内合格者9割越えというところもあります。
通信講座は社会人受験生のハンデを補う
通信講座は勉強時間の確保という社会人受験生のハンデを補ってくれるものです。
社会人受験生にとって勉強時間捻出は永遠のテーマ、私の社会人受験生の経験から言いますと、平日だと3時間取れれば御の字です。通期時間や出勤前とかなんとか時間搾り取って3時間。ですが、3時間だと1年以上の勉強を強いられます。
通信講座ですと効率性を伴ったカリキュラムが組まれていますので、その人の最短ルートで合格が可能です。受験生は敷かれたレール上を地道に進めていくだけ。独学では社会人は大きなハンデを背負わなければなりませんでしたが通信講座はそれを補ってくれます。
イマドキの資格予備校通信講座を知ろう!
これまで講座物を受講したことがない人や経験はあっても久しく受講していない方にとってはイマドキの資格予備校通信講座は未知の世界でしょう。
予備校通信講座はこんな感じですよ?というのを4つに分けてご説明します。
行政書士合格のためのフロ―チャートを確認しておこう
また行政書士で例えてみます。行政書士の通信講座はどのような流れで勉強を進めていくのでしょうか。フローチャートで解説します。
当然、予備校によって中身は変わりますが、どこもおおよその流れはこんな感じということでお願いします。初心者から合格できる力を身に付けるコースです。大きく分ければインプット→アウトプットです。
- 1.インプット講座
- 2.記述式対策
- 3.過去問講座
- 4.その他アウトプット
1.インプット講座
行政書士に合格するための知識の取得です。ここで取得した知識を、5肢択一式、多肢選択式、記述式、各々の出題形式に対応できるようにカスタマイズしていくのです。講座としては最も時間を取るし初心者にとっては重要なパートです。
2.記述式対策
ここから徐々にアウトプットに入ります。記述式と呼ばれる配点20点の合否を左右する出題形式があります。受験生水から記述して解答するので難問揃いと言えますが、この記述式対策は別途対策が設けられています。
インプット段階で記述式を意識した知識取得がなされているので、ポイントや解答テクニックを学んであとはアウトプット訓練することになります。講座自体には多くの時間を取るという訳ではなく、あくまで書き方を覚えて後はそれぞれ訓練ということになります。
3.過去問講座
あとは記述式も含めた、アウトプットの訓練になります。このアウトプットで行われるのは各校様々ですが、どこも押さえているのが過去問対策でしょう。
過去問とは過去の本試験に出題された問題、行政書士最高の教材と言えます。過去問を題材にして様々な解答テクニックや視点のポイントなどが伝授されるはずです。大事なのは「過去問は解くだけでなく検討する」です。解いて終わりではなく、どんな問題がどういう形でどのくらい出題されたのか、まさに行政書士を丸裸にする作業になります。
4.その他アウトプット
各校のアウトプット、過去問だけということはなく答練やオリジナル問題の問題集なりが教材や講座として提供されます。過去問で本試験レベルに持ってきた実力に+αするものと考えましょう。
スキマ時間を有効活用する通信講座
資格試験は社会人の受験生が多いです。キャリアアップや転職に繋がるものですので必然的かもしれませんが、そうなると勉強時間の確保というものが合格のキーになります。
朝出社して仕事して、帰宅は20時21時になるよという方もザラでしょう。もっと遅いかもしれません。そうなると自宅で勉強時間なんてまともにっ確保できません。
すき間時間勉強が注目される?
そこで、社会人の勉強時間としてクローズアップされるのが日常のすき間時間。通勤時間、昼休み等、時間にすれば30分~1時間ぐらいかもしれませんが、積み重ねれば2時間ぐらいになります。忙しい社会人の勉強時間として注目せざるを得ません。
このすき間時間と自宅で1時間も勉強できれば、平日3時間の勉強時間です。小切りなので集中力も保てますし、逐一環境も変わりますので飽きもないでしょう。効率的に勉強できる環境だったりするのです、案外。
すき間時間学習に最適化した通信講座もある
社会人で、座学より外出での学習が多そうな方は、このすき間時間学習に注目してみてほしいです。具体的に、以下の点で考慮されています。
- 学習デバイスとしてスマホで完結可能
- オフライン講義受講(音声ファイル付属)可能
- 講義の割が時間ではなくセンテンス割で15分~20分程度にまとめられている
- テキストがデジタル化されて冊子レス
すべての通信講座がこうではありませんが、すき間時間学習でも使いやすい講座はいくつかあります。そうした通信講座は人気も高いので、安心感もあると思います。
予備校通信講座のSNS口コミは話半分で
昨今、通信講座のようにある意味高額商品の購入の際には、SNS等の口コミを参考にする人は少なくないと思います。私もそうです。あれって当てになるんでしょうか。
あくまで私の意見ですが、話半分でという条件付きでなら当てにしていいと思います。なぜかというと、その表現にどんな意図があるのかわからなくて信用できないという理由。それぞれが何のフィルターも掛からず、すぐには検証しようのない、顔も名前もわからない者がサラッと発した言葉、私は丸っと信じることはできません。
あくまで話半分、
公表合格率って正しいの?
各予備校が公式で公表している合格実績ありますが、合格率とか合格者数ですね。あれってこれマジなの?って疑ったことありませんか?結論から言えば、数字はガチだと思いますがちょっと注意が必要だということを認識しておきましょう。
どういうことか?公表実績数字の側に「有料講座受講者」という文言を発見できると思います。この「有料講座受講者」とは皆さんがイメージするお金払って受講する講座から、単科講座や実施しているところは模擬試験まで含みます。
つまり、その受験生合格に関与した度合いが一部~全部までバラバラなのです。全部関与なら素直に合格実績と言えますが、一部だとよその予備校も関与していることになり、一概にその予備校だけの実績とは言えないのです。
合格実績は控えめに見るのが吉
合格実績を公表している予備校はあまり多くはありませんが、各校の実績を並べると?と来る人もいると思いますが、違和感感じるのも当然、ダブっている数字が一定数混ざっています。
正確な数字を求めている人がどのくらいいるかはわかりませんが、そういう方は数字は控えめに見ると良いでしょう。イメージだけで良いよという方はそのまま受け止めていただければいいと思います。
いずれにせよ、通信講座選択の材料としては、それだけ多くの合格者に関与しているのは疑いはありませんし、多くの合格者を輩出している通信講座と見ても全く問題はないでしょう。
予備校通信講座はここを見ろ!選び方のポイント5選
資格予備校通信講座を選ぶ際は、基本的に比較が良いです。AとBを比較してどっちが良いか?ということ。3つ以上であればランキングを作成してみることですね。比較の際は、項目ごとにチェックしてみるのが吉。講座をまるッと比較してもきっとランク付けは難しいと思います。項目ごとに比較して総合点でランキング。これが良いですね。
その項目を下に挙げてみました。共感できれば同じように比較してみてください。
講義・講師から通信講座を選ぶポイント
講義・講師については、初心者の方だったら「わかりやすい」ということをベースにすると失敗は最小限に抑えられると思います。有名講師は総じてそういう特質を持っていますので、その観点で通信講座を選べば良いと思います。相性もあるのでデモ講義で確認すると良いでしょう。
また、講師云々ではなく、見せ方によってわかりやすく講義をしている通信講座もあります。とにかく。法学初心者が選ぶべき通信講座としてわかりやすい講義、間違いないです。
良いテキストの基準とは
良いテキストの基準とは何でしょうか。考え方はそれぞれだと思いますが、私が思うに、テキストは必要十分とシンプルな記述が吉だと思っています。
テキストって合格まで使う教材であり基本的には復習ツールだと考えます。余白に書き込むことが前提になっている作りが良いでしょう。既述は読んで意味が分かる程度シンプルかつ的確に。ある程度カラーズ刷りの方が見やすいですよね。
テキストは自分で作り上げるものです。間置いても何が書かれているかすぐにわからないと意味がありません。既述情報量がが多いテキストは一見良さげですが、最後まで使うことを考えればシンプルな方が良いです。
サポート体制の必要性
通信講座のデメリットの一つはサポート体制です。目の届かない受講生ですので管理しづらい。質問の有無や方法、カウンセリング制度の有無や方法。特に初心者にとってのサポート体制の充実度は大きな力となってくると思います。
もっとも、すべての受験生がそうではなく自分は良いかなという方もいると聞きます。サポートはどうしても人件費掛かりますので料金に反映されてきます。
通信講座の費用について
費用は大事ですよね。予算は人それぞれですので、相場についてお話しましょう。
資格予備校の通信講座、初心者向けのオールインワンタイプ講座ですと、10万円を基準にプラスマイナス2万円の範囲が相場と言っていいでしょうかね。この枠に収まらないければ高め安めと言えると思います。
安い高いには理由がある
相場より安ければ正義高ければ悪ということには必ずしもなりません。そういう方もいるかもですが、正当な理由があると考えるべきでしょう。
高いのはコストが掛かるサービスが組み込まれている場合が殆どです。例えば、サポート体制が厚いとか他ではやっていないサポート・講座・教材があるとか。安いのはどこかでコストダウンしているからできるわけであって、他校に比して内容が薄いばあがあります。
人によって割り切りの是非はありますので、自分にとって何が大事なのかしっかり持って費用について考えましょう。
割引や合格特典や考慮しよう
行政書士通信講座には、割引制度が利用できる場合が多いです。早割(早期申込割)、乗換割(他校からの乗り換え割)、資格割(他資格取得者割)とか…etc。むろん、適用できるものがあれば適用しましょう。1割2割offになりますから利用しない選択肢はありません。
また、合格者に限り進呈される合格者特典を用意しているところもあります。基本的に金銭ないしそれに準ずるものは用意されており、中には合格者は条件付き(合格者インタビュー等)で講座料全額返金とかあります。合格お祝い金という形が多いですが、いずれにせよ予算に大いなる影響を及ぼしそうな制度がありますので、選ぶ際はチェックをおすすめします。
まとめ
以上、行政書士の通信講座の選び方についてお話させていただきました。自分が求める講座を見つけるには自分の生活を知ることです。社会人であれば、これから社会人と受験生の二足の草鞋生活に入ります。シャイ人生活に受験生生活を組み込むのですから、それに耐え得る講座かどうか。1年なら1年の社会人受験生生活を送れるか想像してみましょう。
少しでも早く合格して受験生から脱せられるベストの選択をしてください。