学問の自由と大学の自治
内容
学問の自由の内容は以下の通りです。
- 学問研究の自由
・・・内心的精神活動に留まるは絶対的に保障。 - 研究発表の自由
・・・その学問研究を発表しなければ、その研究自体の意味がなくなってしまいます。 - 教授の自由
・・・学問研究の発展のためには自由な交流・承継が大きな意味を持ってきます。 そのためには教授の自由保障する必要があります。
3番目の教授の自由とは、大学における教授の自由を指すわけですが、小学校、中学校、高校において教師に教授の自由が認められるのでしょうか。
違う言い方で表現すれば、「教授の自由は保障されるが、教育の自由は保障されるのか」ということです。
判例ではこう言っています。
- 旭川学力テスト事件(最判昭51.5.21)
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子供の教育が教師と子供との間の直接の人格的接触を通じ、その個性に応じて行われなければならない・・・ 教授の具体的内容及び方法についある程度自由な裁量が認められなければならないという意味においては、一定の範囲における教授の自由が保障されるべき事を肯定できない わけではない・・・
・・・普通教育においては、児童生徒に教授内容を批判する能力がなく、教師が児童生徒対して強い影響力、支配力を有することを考え・・・ 子供の側に学校や教師を選択する余地が乏しく、教育の機会均等を図る上からも全国的に一定の水準を確保すべき強い要請があること等に思いをいたすときは、 普通教育における教師に完全な教授の自由を認めることは、とうてい許されない。
大学の自治
大学に自治とは、大学における研究教育の自由を十分に保障するために、大学の内部行政に関しては大学の自主的な決定に任せ、
大学内の問題に外部勢力が干渉することを排除しようとするものです。
学問研究の中心は大学であり、学問の自由を規定していることから、制度的保障として認められていると考えていきます。
もちろん、大学に自治が認められるとしても無制限ではなく、その保障に限界があります。
例えば、誰を教授として採用するかなどの学内の人権は国家の影響を受けることなく大学独自で決定でますが、施設や学生の管理に関してはどうなのでしょうか。
警察権との関係で問題になってくることがあります。
- 犯罪捜査のための大学構内への立ち入り
・・・ 大学の自治が認められるとしても、治外法権ではありません。ですから、正式な令状があれば強制捜査も大学の自治を侵害したとは言えないでしょう。 もっとも、強制捜査の名を借りた公安活動がなされないとも言えませんので、大学関係者立会いの下で強制捜査はなされるべきでしょう。 - 大学構内の秩序回復のための活動
・・・ 基本的に、大学内に警察が立ち入ることは、大学の自治を脅かすおそれを帯びていますので、大学構内の秩序回復のために警察が介入する場合は、 大学側の自主的な判断に委ねられるべきですので、例外が許されるのは、真に緊急を要する場合のみと考えます。 - 大学構内における警備活動
・・・ 公安活動は、将来起こるかもしれない犯罪の危険を見越して行われる警備活動ですが、もちろん、これを大学構内で行われるのは、 大学の自治を侵害するおそれが大きい行為と言え、特に私服警官が大学構内で公安活動がするのは許されないと言えるでしょう。
- 東大ポポロ事件(最判昭38.5.22)
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大学における学問の自由を保障するために、伝統的に大学の自治が認められている。この自治は、特に大学の教授その他の研究者の人事に関して認められ・・・
直接には教授その他の研究者の研究、その結果の発表、研究結果の教授の自由とこれらを保障するための自治を意味する・・・ 大学の施設と学生は、これらの自由と自治の効果として、施設が大学当局によって自治的に管理され、学生の学問の自由と施設の利用を認められている・・・
大学における学生の集会も、右の範囲において自由と自治を認められるもの・・・
実社会の政治的活動に当たる行為をする場合には、大学の有する特別の学問の自由と自治は享有しない
