債権・債務の関係を理解しよう
ある特定の法律行為があります。法律行為とは、「契約事」と考えてもらえば大丈夫です。
債権者とは、その特定の法律行為で発生する権利義務の権利を有する人、または人と同視できるものです。同視できるものとは、法人・企業と考えてください。
債務者は逆に、その特定の法律行為で、発生する権利義務の義務を有する人、または人と同視できるものです。
つまり、債権者と債務者はそれで1セットです。債権者いれば債務者あり、債務者いれば債権者ありです。
例を挙げてみましょう。あなたは、前からほしいと思っていた服を買いにお店へ行きます。そして、目当ての服がありました。
あなた:「これください。」
店員:「ありがとうございます。」
この時点で、その服の売買契約が締結されたことになります。これで、債権債務が発生するのです。
そうなると、 その店は、あなたに商品代金を請求する権利が発生します。あなたは、その店員に商品代金を払う義務が発生します。
あなたから見れば、債権者と債務者はひっくり返る事に気付きませんか?
あなたには、「商品を渡せ」と言う権利があり、店員にはあなたに商品を引き渡す義務が 同時に発生します。
ここで、相反する2つの権利義務をたすき掛けで入れ替えます。
店員のあなたに商品代金を請求する権利 ⇔ あなたのその店員に商品代金を払う義務
あなたの店員に商品を渡せと言う権利 ⇔ 店員のあなたに商品を引き渡す義務
どうです?しっくりくるでしょ?そのしくみを説明する為に細かく説明してしましたが、これが一般的な債権者・債務者関係です。
お店で服を買うという特定の行為に、あなたは債権債務をを有しているし、お店も逆から見た債権債務を有しているのです。
そして、代金を払い、商品を受け取れば代金関係の債権債務は消滅します。
お互いの権利義務は果たしたのですから、債権債務はなくなるのは分かりますよね?ただし、この売買契約が有効であり確定的な契約かはまた別問題です。
借金の場面での債権債務の関係
これを借金返済でよく出てくる債権者・債務者に置き換えてみましょう。実は、貸金業界で言うところの債権債務は少々特殊な形態なんですね。上の事例が必ずしもピッタリ当てはまるわけではありません。
「貸した金を返せと請求する」権利 ⇔ 「お金を返さなければならない」義務
と考えればいいでしょう。どうです?「少々特殊」と言った意味がわかりましたか?
最初の例のように、通常の債権債務関係は、線が2本できるんですが、この場合は1本なんです。
債権者は権利しか有していないし、債務者は義務しか有していない、というわけなんですね。
それは、「借金をする」ということは「消費貸借契約」という少々特殊な契約形態だからです。通常は、双方に債権債務があるんですが、この「(利息付)消費貸借契約」という形態は、この限りではないんですね。
債務者は、一旦借金をすれば、債権者に対しては義務しかありません。義務しかないって事は、債権者は権利しかないって事ですよ。
借金返済における債務者って、非常に弱い立場であるっておわかりになりましたか?
