ヤミ金融とその特徴と対策

山王総合法律事務所

ヤミ金融は「貸金業者」ではない

他の形態とは一線を画す、全く別ものの貸金業者です。「貸金業者」とは言えないです。

貸金業者とは、貸金業法に基づいた届出をしてちゃんと認可を取っている業者のことです。

法外な金利

なんといっても特徴は、その金利です。「トイチ」なんて言葉がありますが、そんなものは当たり前だと言います。

トイチは利率360%(!)になりますが、「トニ」や「トサン」もあると聞いています。

出資法で29.2%を超える金利の貸金契約は犯罪行為とお話しましたが、そんなものはお構いなし、という感じです。

というより、出資法はもともと貸金業者に妥当する規定。 法的に貸金業者ではない(場合が多い)ヤミ金融には当てはまりません。

これでは、利用した消費者は、瞬く間に返済不能に陥ってしまいます。もっとも、これがヤミ金融の狙い目。

仮に、10万円借り入れても、すぐに利息額が元本を上まってしまいます。そうなると、返済できなくなり、滞ってきます。それでも、膨大な利息は日々重なってきますので・・・まさに、借金地獄ですね。

他にも違法行為のオンパレード

そして、その取立て行為も犯罪行為のオンパレードです。

電話による脅しや、債務者が望まないのに勤務先に取り立てに来たり、禁止されている時間帯の取り立て、誹謗・中傷したり、業務を妨害するような行為・・・etc

無知であったり、気の弱い方はこれでかなり精神的にまいってしまうのでしょう、残念な行為に出てしまう方も多いようです・・・

もちろん、泣き寝入りはしないこと

もちろん、対策はありますよ。

素人ひとりで対応しないで法律家や警察に相談するべきですが(危ないですからね)、知っておくのもいいでしょう。
違法行為は明確なので、その意味で言えば、対処のしやすさはあるでしょう。

先ずは、登録業者であるかどうか調べます。登録業者は、金融庁HPで名称、 電話番号等から検索出来ます。
金融庁の登録貸金業者情報検索ページです。

届出無しで営業していれば貸金業法違反、取立て行為に関しても貸金業法違反、刑法で対抗できます。

ヤミ金融の貸付は返済しなくても良いかも?

それと、ヤミ金融に対する特有の処置があります。

ひとつは、法律違反のような貸付は公序良俗に反すること、ということで民法90条の適用の可能性が高くなります。

公序良俗に反するような契約は無効というものですが、そうなれば貸付契約自体をなかったことにすることができます。

さらに、民法708条に『不法原因給付』があります。 公序良俗違反に関連しますが、「そのような公序良俗に反する契約で得たお金は返還義務がない」ということになります。

実際にこれらの規定を適用している下級審審判もありましたが、2008年6月10日に、最高裁でも「ヤミ金融から借りた金銭は返済義務がない」
そして
「もし返済してしまった分は、損害賠償請求すれば利息分を含めて返還できる」としました。

ただ、すべての場合にこの判例が適用されるものでもなく、個別具体的事件で判断されるようですが。

どちらにせよ、素人ひとりでは対応しない方がいいと思います。法律家や場合によっては警察を利用して対処した方がいいと思いますよ。

※法改正により、ヤミ金融等の無登録業者の罰則が強化され、 5年以下の懲役又は千万円以下の罰金から10年以下の懲役又は3千万円以下の罰金となりました。

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